タロットの御主人様。 (電撃文庫)

タロットの御主人様。 (電撃文庫)

タロットの御主人様。 (電撃文庫)

窮極的な高みの視点へと読者を連れ去るのが得意な「超越の描き手」七飯宏隆氏の新シリーズ。運命が「視える」魔眼の持ち主である主人公がタロットカードに象徴される異能の使い手な女の子たちとキスで契約してギャーギャー言われつつ使役、という……これはこれはかなり開き直ってベタでアレな感じで来ましたね*1
こうゆうのってあんまり上手い人が書かないタイプという印象があるので中堅どころである七飯氏がどこまで盛り上げてくれるかお手並み拝見。1巻はまずまずの仕上がり、とりあえずストレスを感じずにスルっと読めます。プロローグ部分が(ファイブスター1話のように)最終シーンになってる構成は相当自信がないとできないよね? 以下続刊。
ついでに言うとキャッチーな文体とYUKIRIN氏のイラストの相乗効果でかもし出される二次元ドリーム文庫っぽさが不穏な緊張感を与える一冊。

*1:あとがきで露骨に動揺してるのがちょっと面白い