スプライトシュピーゲル I Butterfly&Dragonfly&Honeybee (1) (富士見ファンタジア文庫 136-8)

冲方丁氏の新作は変身戦闘美少女隊SF。この人ってこうゆうのも書けるんだ。
体言止めと記号を過剰に多用したカットアップ風の文体と、ちょっと無理矢理キャラ付けしたようなセリフ回しが合わさり、意図的な違和感を作ってる。プロットを吐き出すスクリプトを小説の体を成すテキストを出力するように改良して生成させたような文章。この人にとって日本のキャラクター文化(もしくはその未来)がこのように見えているとしたら興味深い。悩んだけどやっぱりコレはカッコイイのでは?
近視眼的に見ればテキスト自体のリズム感は悪くないんだけど、どうにも図形的に視線をトラップさせる効果があるみたいで、読むのに非常に時間がかかってしまった。そのせいで話の流れが直感的に入ってこないのが致命的残念ポイント。ストーリーもキャラもガジェットも絵もいいのに。
今期62冊目の読了ですわよ―――っ!!(ダダダダダダダダダ!)