狼と香辛料 (3) (電撃文庫)

狼と香辛料 (3) (電撃文庫)

狼と香辛料 (3) (電撃文庫)

中世ファンタジー経済ノベル3作目。
いかん、ヒロインのホロが強烈に面倒な女(の子)すぎて目が離せない。ホ……ホロはんは男を破滅させる魔性の女やでぇ。もともとハネっ返りっ娘好きを自認してはいたんだけれど、ここまで面倒くさいのでもいけるとは……なんか病状が進行してるような微妙な気分。そんなこんなで、ホロにとり付かれて文字通り死ぬほどのトラブルに巻き込まれ続ける主人公にはいろんな意味で素直に同情を禁じ得ない。
まぁ零落しつつある俗神であるホロはそんくらい奔放であるべき存在なんだよね。何気にこの作品は民俗学的にも深いと思います。なので3巻はエロスもほどほどに多め。なので?
初版の一ヵ月後に再版かかったほどの話題作なんだけど、個人的には3巻でようやく思いっきり楽しめた感じ。これはいいね。物語がほとんど俯瞰せずに、目線の高さでさまざまな危機的状況が描かれ、なおかつその内容が莫大な借金や経済損失など、危機レベルが想像しやすい内容なのがミソ。まぁでも一番の見所は主人公とホロの絶妙なやり取りなんだけどね。
1リュミオーネ50万円説は完全に破棄。釘が520本で約15リュミオーネなんだもん。