劇場版北斗の拳「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章」の試写会に行ってきた

 クリスタルキングの生ライブな生「YOUはSHOCK!」で始まり、本編上映、ある意味夢のような二時間半、力みすぎて肩がこる、素晴らしい。「原作の別の切り口を提示しつつ再構築」というコンセプトは正解だと思う。時間軸に沿ってテンションは上がりっぱなしで、極限的な力のぶつかり合い、憤怒、悲しみ、指差し絶叫など、溢れんばかりの「北斗感」に血がたぎらざるを得ない。割と物語的な前提条件などは駆け足で流しつつ、北斗的においしいシーンが怒涛のごとく押し寄せる。原作未読の人にはわかりにくい部分もあるかもしれないが、知ったことか。エピソード的な追加部分は「連載当時に時間的制約などで描けなかったものを」と言うとおり非常に北斗らしいものに仕上がっていると思う。これは北斗の拳の新しい「オリジン」と呼べるものだ。歓迎すべき非常事態が発生していると言える。
 どうしても自分の中の深い部分がザワザワしてしまうのを感じる、やはり我々(?)はこうゆう「荒唐無稽な浪花節」に弱いのだ。言い方を変えれば「漫画的」か。原作版「北斗」もその源流のひとつだろう。二十余年で一億冊読まれた作品は、「愛されている」というレベルではない。それはもはや「血」だ。
 いまから原作読み返して劇場に向かうべき。