十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)

y05k2007-07-22

十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)

十八時の音楽浴―漆黒のアネット (ガガガ文庫)

夢野や海野ら、国内のオールドスクールハードコアな文学作品をラノベとしてリメイクしていくというガガガ文庫の「跳訳」シリーズ第一弾。コンセプトからして反則なんだけど、なぁ。
とりあえず奇怪で奔放。荒唐無稽で放埓。ライトノベルに「変なもの」を求めるならば読んでおいてもいいかもね。
夢野や乱歩、小栗海野久生らが作った流れに、キャラクター的な何かを注入し濃縮する。ってゆうのは初期の高橋葉介が同人誌などで展開していた流れに近いと思う。「ライト」化するという方向性なら筒井に近い気もする。エロゲで言うなら「堕落の国のアンジー」かなぁ。
で、なんだか悔しいけどガガガ文庫の編集方針はちょっと凄いことになってると思う。このあまりに挑発的なスタイルはさすがに目が離せない。おそらく電撃文庫にトップをあずけて、自分は二番手を走るつもりなんだろうけど、ライトノベル界(?)の構図としては非常に面白くなってくるのではないだろうか?
まぁ、とにかくいちばん衝撃的だったのはラノベに「エクスタシー得たけりゃ肛門よ」ってゆうチモバヨネタっつうか日出郎ネタが出てきたところ。椅子ごとひっくり返りそうになるわ。チモバヨについては後述。