冬の巨人 (徳間デュアル文庫)
- 作者: 古橋秀之,藤城陽
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2007/04/10
- メディア: 単行本
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これは名作。
今期の「ジブリにアニメ化させたいで賞(いい意味で)」の一位を独走するかと思われた「ミミズクと夜の王 (電撃文庫)」を軽く抜き去った! 超妹大戦シスマゲドン (1) (ファミ通文庫)とか書いてるフルハシが! ラノベという括りを超えて、少年少女文学として永く読まれるべき作品だと思う*1。特にすべての登場人物へと向けられる著者の包容力に溢れる視線が、なんとも心地よい群像を生み出している。
物語の全体をかいつまんだ400字のあらすじにするとダンセイニ卿の五十一話集に収録されてそうな雰囲気になる話。そこも好き。あぁあこれは上下巻くらいのボリュームで読みたかったと思わせるシェイプの効いた構成はなかなかできる仕事じゃないだろう。
イラストレーター藤城陽氏によるコスチュームデザインワークも素晴らしい。
追記
でもこれ最低でも上下巻構成とかにして欲しかったなぁ。もっと丁寧にいろいろ回収できたハズ。そこはかなり惜しいポイント。
ちなみにカテゴリのラベリング方法を変えてみた。
これ以前のラノベ感想は
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で。
*1:少年少女文学なラノベとしては他にジャンクル! (ファミ通文庫)を挙げておく