零式 (ハヤカワ文庫JA)

零式 (ハヤカワ文庫JA)

零式 (ハヤカワ文庫JA)

こいつぁ凄ぇ! メーター振り切れて鼻血出そうだ! ニューロマンサー以来のSF的衝撃!
デスいジャンク二次元エロ小説「左巻キ式ラストリゾート―ぷにふごEX (パンプキンノベルズ)」で鮮烈すぎるデビューを飾った元・エロゲキャラ(当時の姿)にしてデス少女小説家・海猫沢めろんが国内SFの権威、ハヤカワ文庫からドロップした二作目はオリエンタル・ゴシック・ヤンキーパンク!
先の大戦に破れ、帝国の植民地となった皇義神國に咲いた異形の華、奇妙な和洋折衷様式。
夜を徘徊するのは高齢の体をサイボーグ化した元・特攻隊員の殺し屋。
黒塗りの鎧戦車(ガイセンシャ)の中には和装の鎧をまとったテロリスト・無者(ムシャ)たち。
髏都市(コウベ・シティ)。蒔絵細工の改造リニアバイク。少女天皇にそっくりのチャイルドポルノスター。暴装賊。
めまいがするような自分好みのガジェットが溢れる世界の中を、特攻服(KILLスーツ)を身にまとった少女が発動機を抱き、時速600キロで夜を疾駆する。これで面白くないわけないんだけど、さらに、SFというジャンルの中でも一番好きな主題「飛翔する魂」を見事にやってくれた。話としては結構単純なのだろうけど、こうゆうのにこそ弱い。ねぇこれって賞賛を通り越して嫉妬に昇華してもいい? ギーッ!
とりあえず版元は急いで英訳するべき。