アストロ!乙女塾!―僕は生徒会長に恋をする (集英社スーパーダッシュ文庫)

アストロ!乙女塾!―僕は生徒会長に恋をする (集英社スーパーダッシュ文庫)
うわー、くだらなーい。(ほめ言葉)
本作はアストロ!乙女塾! (集英社スーパーダッシュ文庫)の続巻。書店でアストロ乙女塾を見つけた時には、ついにこの流れがきたかとおののいたジャンクでトラッシュな「くだらない系ライトノベル」。テイストレスな雰囲気(デス味?)を非常に注意深く排除して、退行的で快楽的なオタクトピアを構築しているのが独特すぎる。ドクロちゃんのように小説芸で読者を笑わそうとしていないところもむしろ嫌な迫力がある。
ただ、本作に近いコンセプトを持つ後発の「超妹大戦シスマゲドン (1) (ファミ通文庫)」が「勢いのあるしょうもなさ」を打ち出してきたので、「チマチマしたしょうもなさ」という路線のまま続刊が出たアストロはややサプライズに欠けたのも確かだ。濃さを求めるあまりちっちゃくなりがちな気がするので、次回はもっとはっちゃけたのを希望。
ちなみに著者である本田透氏が編集長であるラノベ誌「ファントム」が先日発刊した記念で、渋谷ブックファーストラノベコーナーのお誕生日席にアストロ乙女塾1&2を含む本田透コーナーが出来ていたのだが、普通に本田氏の18禁ノベルも並んでいてギョッっとさせられた。通路向きでそんなん平置きしていいのか渋谷ブックファースト。まぁ渋谷一の18禁ラノベ在庫量を誇るブックファーストだからいいか。