灰よ、竜に告げよ―されど罪人は竜と踊る〈2)

灰よ、竜に告げよ―されど罪人は竜と踊る〈2〉 (角川スニーカー文庫)
早速読んでみた2巻。まぁ1巻が衝撃的な作品ほどパワーダウンしちゃいがちだよねとか思ってましたがスミマセン、まったくもって面白かったです。このレベルでテンションを維持できるって実は結構凄いことかも。
物理法則をものすごく具体的に捻じ曲げるという独特の魔法も、あいかわらずえげつなくてイイ感じ。今回のお気に入りは「幾何学を操る咒式で人体のアミノ酸をすべて一瞬で鏡像体に変換した結果、対象は全ての生命活動が不可能になり即死」ってヤツ。
鏡像体を人体に取り込む話は、ガードナーだかバウンドストーンだかが数学本の中で「鏡の国でアリスが食事できるか」みたいな話を書いてたと思うけど、「人体の構成タンパク質が全部鏡像体になったら人はどう死ぬか」なんて考える変態は著者である浅井ラボくらいなものではないだろうか。そういえば名前が「ラボ」って時点で人でなしだった。
されど罪人は竜と踊る略してされ竜、現代数学や先端科学に悶絶しちゃうフェチっ子には特にお勧めしちゃうかもよ?