フリッカー式 (講談社文庫)

フリッカー式 <鏡公彦にうってつけの殺人 > (講談社文庫)

2001年にハードカバーで刊行された書籍の文庫化。
腰椎を痛めたまま重い荷物を背負うような、危うくもどっしり重い読後感。とにかくマトモな登場人物が一人として登場しないなんてのぁ序の口。妄想と妄執と復讐のみで綴られるドロリズシリとした食感はすでに圧巻。いい意味でのメフィスト臭。これもうかつには人に薦められない危険作品だなぁ。
「ハレ晴れユカイ」だの「クラウザーさんのおかげ」だの近年のオタクガジェットが作品内で乱舞するあたり、文庫化にあたってけっこう改変されてる？