超人計画 (角川文庫)

超人計画 (角川文庫)
うわぁ……
綾波レイの姿をしたレイという名の脳内彼女(押入れ在住、表紙参照)と繰り広げる、滝本竜彦本人のうじうじとした引き篭もりライフ私小説? ダメ、ゼッタイ(←レイの口癖)。
あれやこれやで俺はもうダメだぁなどと言いながら七転八倒しつつ、いくらなんでもこれじゃホントにダメ、ゼッタイと脳内彼女に励まされて気分転換を試みるも失敗してもんどりうつその姿は、退屈で閉塞感あふれる日常を塗りつぶそうとする徒歩5分の冒険の儀式だ。
泥のように日々をすごしながら、時としてまるで子供のように世界に憧れ驚き絶望する執筆時の彼にとって、世界は住みやすいものではないだろうが、ぶっちゃけ眺めているこちらとしてはその浮き沈みっぷりが非常に面白い。
ダメオタらしさ溢れるステロタイプな壊れっぷりも高感度大。本田透の描くダメ主人公の絶望セリフにちょっと似てると今思った。
モノ作る人でオタクで元ジャンキーでなぜか既婚者、と、何故か自分と共通点が多いので今度ヒマがあったら同人誌でも送りつけるかなぁ。
そういえば今日はまたエヴァのグッズをデザインしてたんだけど、綾波の画像を見るたんびに「ダメ、ゼッタイ!」と言ってそうで面白くて困る。